必要な物品は作りたいグラフィックデカールによって若干変わります。
ここでは
- 比較的安価だが、耐久性がそれ程高くないタイプ
耐摩耗性が高くないので、定期的に貼り替える必要が出てくるかも知れません。 - 耐久性が高くはがれにくいが、手間とコストが掛かるタイプ
エンデューロレースに何回か出ても大丈夫なほどの耐久性があるものの、コストと手間が掛かります。
の2通りについて解説していきます。
まずは、共通して必要不可欠な物品です。
- PC
これがないと話になりません。WindowsでもMacでもどちらでも問題ありません。以下に挙げるグラフィックソフト、プリンタ、スキャナが使えれば何でも良いです。これは費用に含めなくても良いでしょうか。 - ドロー系グラフィックソフト
お絵かきソフトの中でもドロー系を強く推奨します。出力サイズが大きいのでペイント系は解像度を上げていくとデータが重くなります。
また、PDFの入出力が出来るものを選びましょう。型紙の取込や寸法を指定しての出力が楽になります。
ZN WorksではAdobe IllustratorCS5.1を使用しています。
InkScapeとか言うフリーソフトもあるらしく、最新版ではPDFも扱えるようです。これを使えばただですね。使い方は存じませんが。 - 水性顔料系のインクジェットプリンタ
一般的な染料系プリンタは不可です。
また、A3ノビ長尺サイズで出力することが多いのでA4ではちと辛いかと思います。
選択肢としては
・CANON iX7000、Pro-1、Pro-10
・EPSON PX1004、PX5V、PX7V
等があります。(2013/4調べ)
金銭的に余裕があればA2対応プリンタを購入すると快適です。但し懐は一気に寒くなります(汗
ZN WorksではEPSON PX1004を使用しています。大体2万円位でしょうか。 - 予備インク
インク切れには注意しましょう。A3ノビプリンタ自体レアなので、そこら辺の量販店に在庫がない場合が殆どです。
PX1004の場合セットで4000円弱といったところ。 - フラットベッドスキャナ
下記のアプリケーションシートと併用して外装の型取りに使います。分割して取り込めるので、一般的なA4サイズで十分です。
ZN Worksではかなり古いCANOSCAN LiDE-40を使っています。8000円位で買える安物で構いませんがPDFで取り込める物を選びましょう。 - アプリケーションシート
ホームセンターで売っています。カッティングシートを転写する時に使うアレですね。透明で糊が弱いので型取りするには最適です。大体幅600mmで300〜400円/m位でしょうか? 大体2〜3mあれば1台分カバーできます。 - 水性顔料用白塩ビインクジェットメディア 裏グレー糊付き推奨
自作グラフィックデカールのベースとなるシートです。
以前はここで1m単位の切り売りがあったんですが、今はロール買いしかできないようですね。
使ったことはありませんが、これなんかが使えるんでしょうか?
手元の在庫が無くなれば使ってみたいところ。
サイズは幅600mmが良いでしょうか、300mmだと意外と足りないケースが多いです。長さ方向は500〜550mmあれば良いので600×329がとれる方が使い易いでしょう。
最初の1台は型の確認等もあるので600mm x 10mで1台消費するかも知れません。
単純に1台分と計算すると600mm x 3m程度で済むと思います。
購入単位は1本7600円ですね。 - カッティングマット
切り抜く際に必須です。
A1サイズのカッティングマットが使い易いです。方眼目盛りがあると更に快適です。
OLFA純正のカッティングマットが実売2700円程度と安価に入手可能です。 - アートナイフ(デザインナイフ)
これも必須。普通の折刃式カッターナイフよりも細かい作業性は高いです。
ZN WorksではOLFAアートナイフプロを使用しています。
一番安いアートナイフでも構いませんしリミテッドAKでも構いません。 - カッティング定規
金属製の定規推奨。600mm以上あれば用紙の切り出しにも使えて便利です。
アルミ定規なら大体1000〜1500円位で買えます。 - 霧吹き
水貼り時に使います。100円均一の物で十分です。 - ドライヤー
できあがったデカールを張り付ける時に使います。
この自作グラフィックデカールは熱を加えると割と伸びて曲面に馴染みます。
型取りで多少ずれていても貼付で誤魔化すことも可能です。 - スキージ
貼り付ける時に使います。ホームセンターで300円位で売っているプラ製で事足ります。
100円均一のフェルトを貼って使うとベターです。
この辺りが必須でしょうか
ここまでの費用は以下の通り
プリンタ | PX-1004 | 20,000 |
スキャナ | 8,000 | |
予備インク | 1set | 4,000 |
アプリケーションシート | 600mm x 3m | 1,200 |
インクジェットメディア | 600mm x10m | 7,600 |
カッティングマット | A1 | 2,700 |
アートナイフ | 600 | |
カッティング定規 | 600mm以上 | 1,500 |
霧吹き | 105 | |
ドライヤー | 1,980 | |
スキージ | 300 | |
フェルト | 105 | |
合計 | 48,090 |
0から揃えようとするとこれだけで5万円近くになります。
まあ、そのうち13,000円ほどは消耗品で、設備費用としては35,000円程度でしょうか。
次項ではタイプ別に必要な追加物品を紹介します。